2020年4月現在、日本中、世界中がコロナウイルス感染拡大の危機に晒されている今、「ステイホーム」を合言葉として外出を控えて家にいよう!という運動が起こっています。
しかし、ステイホームは下手をするとその過ごし方によっては抜け毛薄毛を進行させてしまう心配もあります。
この記事では薄毛でお悩みの方や発毛育毛の途中の方が、どんな風にステイホームの期間を過ごすべきか?を日頃発毛育毛の現場に立つ発毛技能士の観点から解説して参ります。
「ステイホーム」と育毛の両立【睡眠編】
目次
睡眠と免疫力の関係
ウイルスに対する感染対策はとにかく除菌することや菌を避けることばかりが重要視され、睡眠に関してはおろそかに考えられがちです。
しかし、睡眠不足が免疫力を下げることは明らかです。
学術誌『Sleep』で発表されたカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究では、睡眠時間が少ない人は6時間以上睡眠をとった被験者と比べて、風邪のような一般的な病気にかかるリスクが4倍以上高めることが立証されています。
「ステイホーム」によって、徐々に毎日夜更かしになってしまっている方は多いのではないでしょうか?
睡眠と育毛の関係
言うまでもなく育毛発毛はもちろん薄毛予防の面でも睡眠は大切です。
睡眠中は成長ホルモンが体中に分泌され、日中の生命活動によってダメージを受けた細胞の修復が行われます。
髪もまた、睡眠中に分泌される成長ホルモンによって一番成長するのですが、睡眠の時間が足りなかったり睡眠の質が低いと髪の成長も遅くなり脱毛してしまいやすくなります。
また、ゴールデンタイムと呼ばれる22:00~2:00の4時間は一番成長ホルモンが分泌しやすいと言われるため、この時間帯に熟睡できているか?が免疫力アップと育毛の両方の観点からみても大切です。
夜勤などをされている方は、就寝してすぐから4時間の間に熟睡できるよう、カーテンを遮光カーテンにしてなるべく部屋を暗くする等の工夫が必要になります。
睡眠の質を上げる3つのポイント
睡眠時間はたっぷりとっているのに疲れが取れない・・・寝付けない。そんな方は睡眠の質を改善する必要があります。
そんな睡眠の質で悩みの方におすすめな睡眠の質を上げる3つのポイントをご紹介します。
日中の運動不足を解消する
始めに睡眠の質のカギを握る「自律神経」には以下の2つの「モード」があります。
副交感神経:睡眠や内臓の動きを司る「休息モード」
良い睡眠を得るにはこの自律神経が正常に働いていることが大切で、睡眠中は副交感神経が優位に働いていなければなりません。
このように活動モードの交感神経と休息モードの副交感神経がバランスよく切り替わり調和していなくてはいけないのですが、外出や出勤を控えるということは、歩く歩数が確実に減るということになります。そうすると運動不足になり、いつもよりも交感神経が刺激されにくい状況になります。
交感神経と副交感神経はイメージで言えば「シーソー」のように、常にどちらかが活発な状態でなければいけません。
そのため、日中に運動不足になったり休息しすぎると交感神経が優位になる時間が少なくなるため、睡眠時には反対に副交感神経が優位になりにくくなって睡眠の質が下がるのです。
「ステイホーム」の期間でも家の中でできるおすすめな運動は、椅子に座ったり立ったりを繰り返すスロースクワットです。これを日中に数回、息が切れず、筋肉痛にならない程度で良いので行いましょう。
そのほか、ストレッチに関しても太ももや背中など大きな筋肉をゆっくり動かしてあげることを意識しましょう。
起きてすぐ朝日を浴びる
眠気ホルモンともいわれるメラトニン。メラトニンは起床後、眠気がさめて覚醒した時が一番少なく、そこから15時間ほど経過するとまた増え始めます。
つまり、わかりやすく言えば眠気がさめてから15時間が経たないと再び眠くならないということになります。そのことから、夜熟睡するためには朝なるべく素早く眠気を取り去って覚醒することが重要です。
そこでおすすめなのが起床直後の日光浴です。
メラトニンは太陽光や照明などの「光」によって分泌量が調整されるため、朝日を浴びることでメラトニンの分泌を素早く下げて先ほど挙げた自律神経を切り替えることが大切になります。
夕食は寝る3時間前までにする。
食べてからすぐに寝ると胃腸に負担がかかるため睡眠の質が下がります。熟睡を得るためには食べたものの消化が終わってから布団に入ることが大切です。
さらに育毛への影響についても、食べてすぐ寝ると消化器系などの内臓が活発に働くため、血流が内臓に集中し頭皮の毛根まで行きわたらず、大事な育毛のゴールデンタイムを逃してしまう結果となります。
夕食は寝る3時間前まで。仕方なく夕ご飯が遅い時間になる場合は、胃腸の負担となるラーメンやスナック菓子などの脂分の多いものや、辛い物などは極力食べない様にしましょう。
まとめ
今回は「ステイホーム」と育毛の両立【睡眠編】という内容で様々な健康習慣をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
このように育毛発毛と健康促進は一体です。熟睡によって育毛効果と免疫力アップを図りましょう。
新型コロナウイルスで先行きのわからない不安、ストレスを抱えていらっしゃる方も多いと思いますが、健康な体があればまたいずれは元の生活を取り戻せます。
この「ステイホーム」をきっかけに健康と大切な髪を失うことが無いように、今後も有益な情報発信を心がけて参ります。