プロペシアだけ飲んでも生えない

昨今、YouTube動画や様々なサイトではAGA(男性型脱毛症)対策として、フィナステリドという成分を含む医薬品の服用を勧めるのものが大変多くなっています。

中には医師の処方なしに個人輸入で安く入手し、人知れずこっそり毎日服用している方も…。

しかし、発毛効果についてはどうでしょうか?頭皮が見えるほど進行したAGAが、薬を飲んだだけで発毛・改善したという例はほとんどないのでは無いでしょうか?

今回は、AGA治療薬に含まれるフィナステリドのみの服用で発毛するか?について科学的に推察してみたいと思います。

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発毛効果のあるAGA治療薬ってどんな薬?

AGA治療薬

医学的に発毛効果が求められている薬の成分は2種類しかありません。

今回ご紹介する「フィナステリド」と、ドラッグストアなどでも購入できる医薬品に含まれる「ミノキシジルです」。

それぞれの成分には以下のような作用があり、発毛を促すといわれています。

フィナステリド:男性ホルモン抑制
ミノキシジル:血管拡張

上記でも説明したように、ミノキシジルは薬剤師のいるドラッグストアでも購入できる医薬品ですが、フィナステリドは処方箋がないと購入できない医薬品です。

AGA治療薬のプロペシアについて

プロペシアは、「5α還元酵素阻害薬」とも呼ばれ、AGA治療に最も多く使用されています。

主成分がフィナステリドという成分で、αリダクターゼII型の働きを阻害し、髪の毛の生成を促すと言われています。

1回飲むだけで効果があるわけではなく、最低でも半年は継続しての居続ける必要があります。

ミノキシジルと併用して使用されることも多い医薬品です。

AGA治療薬のフィンペシアについて

フィンペシアとは、プロペシアと同じ成分が含まれるジェネリック医薬品で、プロペシアよりも値段が安く購入できることで知られています。

ジェネリック医薬品ですので、プロペシアと同様にフィナステリドを主成分としています。

また、効果もプロペシアと同様に、αリダクターゼII型の働きを阻害する効果があります。

AGA(男性型脱毛症)と治療薬の成分の関係

治療薬の成分

ではなぜ男性ホルモンの抑制と血管拡張が有効とされるのか?
AGA(男性型脱毛症)のメカニズムについて解説します。

AGAとは、男性型脱毛症(androgenetic alopecia)の略称であり、男性ホルモンと遺伝が関連した脱毛症のことを指します。

俗に言う「遺伝ハゲ」と言ってしまえばそれまでですが、そのメカニズムはすでに解明されています。

通常の男性ホルモン(テストステロン)が5αリダクターゼ(酵素)結合すると、悪玉男性テストステロン(ジヒドロテストステロン)に変化します。

そして毛根にある男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)がこの悪玉男性ホルモンをキャッチすると、毛細血管や毛母細胞にダメージを与えることになり正常に髪の毛が育たなくなって脱毛してしまう、いわば髪の毛の病気と言えます。

男性ホルモンの量が問題でない!?

ここまでご説明した内容で、AGAは男性ホルモンや薄毛の遺伝について、世間でよくある誤解があります。

「薄毛自体が遺伝する」や「男性ホルモンの濃さが遺伝してAGAになりやすい」などといったことを聞いたことがあるかもしれません。
実は、この2つは間違った解釈です。

「AGAになりやすいか?なりにくいか?」の明暗を左右するポイントは、あくまでも男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)の数とその感度なのです。

そして、遺伝する要因は、男性ホルモンの濃さや髪の毛の薄さではなく、受容体の数と感度です。

つまり、いくら男性ホルモンが多くて毛深いからと言って、この男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)の数が少なくその感度も引い場合はAGAを発症しにくくなります。

AGAの薄毛ではプロペシアやフィンペシアでは生えない

プロペシアやフィンペシアでは生えない

ややショッキングな事実をお伝えすると、男性ホルモン抑制作用のあるプロペシアやフィンペシアを服用しても、進行中もしくは進行後のAGA(男性型脱毛症)が発毛によって改善することはほとんどありません。

先ほど解説した通り、薄毛やAGAになるかどうかは、男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)の数と感度が重要であって、男性ホルモンが多くて毛深いからと言ってAGAになるというわけではないのです。

AGAのメカニズム

そして、男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)は遺伝するものなので、これを解決する術は無いのが現実です。

つまり、フィナステリドを含むプロペシアやフィンペシアを服用しても、深刻なAGAが改善するとは限りません。

ただ、これから発症するAGA(男性型脱毛症)の進行をゆるやかにする予防の効果は臨床試験によって立証されているので、血管拡張作用のあるミノキシジルと合わせて服用することは、発毛育毛に決して無駄ではないということになります。

プロペシアやフィンペシアで考えられる副作用は?

副作用として発表されているのは性欲減退、男性機能機能減退になりますがこれは被験者の1%未満です。

他に重大な副作用として『薬の大辞典』に記載されているのは「肝機能障害」ですが、これはほとんどの薬にも含まれるリスクになります。

服用を考える際はこういった副作用についても理解しておく必要があります。

しかし、最も注意するべき副作用は服用する男性におこるものではなく、女性やお子様への影響です。

プロペシア・フィンペシアの副作用とは?

たとえば、妊娠中の女性がプロペシアやフィンペシアを服用してしまうと、胎児に重大な影響を及ぼします。

男の子を妊娠している女性がフィナステリドを服用すると、生まれてくる赤ちゃんの生殖機能に異常を起こしてしまう恐れがあります。

プロペシアやフィンペシアに含まれるフィナステリドは、皮膚からも体内に吸収されてしまうので、触れることも厳禁とされています。

また、お子様にも同様に、服用させたり触れさせることは絶対にNGです。

まとめ|プロペシア・フィンペシアだけでは毛が生えない

「AGAになりやすいか?なりにくいか?」の明暗を左右するポイントは、男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)の数とその感度であって、男性ホルモンを抑制するフィナステリドには直接発毛を促す作用はなく、AGA発症リスクを低下させる予防効果がある。

ということになります。

頭皮が見えるほど重度のAGAでお悩みになり、現在プロペシアかフィンペシアのみを服用している方は、いますぐ別な治療法を検討された方が賢明です!

「進行してしまった薄毛を今からでも何とかしたい」
「プロペシア・フィンペシアを服用してしばらく経ったけど、生えてくる兆しが見えない」
このような事でお悩みの方は、一度スーパースカルプ発毛センターへお越しください!

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