この記事を読んでいる方の多くは「プロテインを飲むとハゲる」という話を聞いたことがあるのではないでしょうか。アスリートをはじめとしたスポーツ選手などに愛用されてきたプロテインですが、近年ではスポーツとは関係なくダイエット目的や育毛効果を狙って日常的に飲む方が増えています。
しかし、プロテインは脱毛効果があると巷で噂されており、飲みたいけれど薄毛にならないか不安という方も多く存在するかもしれません。
そこで、今回は「プロテインは飲むと薄毛やハゲに繋がる」は嘘か本当か、育毛に効果的なプロテインは何かなどをご紹介していきます。
目次
プロテインとは?髪の毛との関係性
プロテインは英語でタンパク質を意味しますが、日本では、タンパク質を手軽に摂取できる水に溶かして飲むパウダータイプの栄養補助食品のことを指します。
プロテインは、スポーツ選手や体を鍛えている人が飲んでいるイメージが強いため、プロテインを摂取するだけで筋肉がついてしまうと勘違いしている方が多いです。
しかし、実際のところプロテインはあくまでもタンパク質を簡単に摂取できる栄養補助の役割であるため、運動や筋トレをしている人だけではなく、日々の食生活でタンパク質が不足している人なら誰でも気軽に摂取できる食品なのです。
また、髪の毛の主成分はタンパク質で出来ているため、プロテインを意識的に飲むことで、髪の毛を健康的に育てる育毛効果も期待できると言われています。
現代の日本人の多くは、タンパク質が不足していると言われているため、プロテインは、現代の日本人にとってタンパク質の摂取や髪の毛の健康維持に役立つ便利なアイテムなのです。
タンパク質が不足するとどうなる?
タンパク質が不足している状態が続くと、髪の毛に十分な栄養が行き届かなくなるため、髪の毛が不健康で弱々しい状態となってしまい、最終的には抜け毛や薄毛といった症状が現れます。
タンパク質の不足による薄毛や抜け毛の症状は、男女問わず現れる可能性があるため、プロテインなどの補助食品を使いながらタンパク質を意識的に摂取することが大切になってきます。
プロテインは薄毛になりやすい?
結論から言うと、プロテインと抜け毛には明確な因果関係が証明されておらず、プロテインを飲んだとしても薄毛やハゲに繋がるということはありません。
上述した通り、髪の毛の主成分はタンパク質であるため、プロテインを意識的に摂取することで、健康的で力強い髪の毛を作る育毛効果があると言われています。
では、そのような育毛の効果が期待できると言われるプロテインが、なぜ薄毛の原因になると言われているのでしょうか?
男性ホルモンは薄毛の原因になる?
プロテインを飲むことで薄毛になる理由として、男性ホルモンの増加による薄毛の誘発が考えられます。
男性型脱毛症AGAなどをはじめとした症状の一因として、男性ホルモンの増加が挙げられますが、実は単純に男性ホルモンが増えただけでは直接的に脱毛を引き起こすとは限りません。
しかし、多くの方は男性ホルモンの増加=薄毛の原因として捉えているため、プロテインは薄毛になる原因だと信じた結果、このような噂が出回ったと想定できます。
ただし、プロテインは発毛の効果はないため、既に薄毛や抜け毛でお悩みの方は、プロテインを摂取しても大きな改善は見込めません。プロテインはあくまでも健康的な髪の毛を作る育毛の効果に留まることに注意しましょう。
プロテインには種類がある
プロテインといっても、牛乳由来のプロテインから大豆由来のプロテインなど、大きく3つの種類に分けることができるのをご存知でしょうか?
- 吸収が早いホエイプロテイン
- 吸収が緩やかなカゼインプロテイン
- 美容効果も期待できるソイプロテイン
ここでは、3つのプロテインの特徴と用途別におすすめのポイントをご紹介していきます。
吸収が早いホエイプロテイン
牛乳を原料としたプロテインであるホエイプロテインは、低カロリーかつ吸収が早く、運動前後に適したプロテインです。
ホエイプロテインは、必須アミノ酸を豊富に含んでおり、筋肉をつけたい方だけでなく健康維持をしたい方などにも適していると言えるでしょう。
加えて、水溶性である事から水に溶けやすく身体への吸収効率が高いプロテインであるため、主に筋トレを目的としたアスリートやスポーツ選手などにも愛用されています。
吸収が緩やかなカゼインプロテイン
カゼインプロテインは、ホエイプロテインと同じく牛乳を原材料にして作られており、ホエイプロテインと違い吸収が緩やかで満腹感を得られやすいという特徴を持っています。
ホエイプロテインが筋トレや運動後に身体に不足したタンパク質を急速に補うことができることに対し、ガゼインプロテインは、間食や就寝前などのタイミングに摂取することで、身体にゆっくりとタンパク質の栄養を運ぶことができます。
ガゼインプロテインは、吸収がゆっくりである分お腹の持ちが良いため、食事量を制限したいダイエット中の方にもおすすめできます。
美容効果も期待できるソイプロテイン
このプロテインは名前の通り大豆を原料としたもので、上2つのプロテインとは異なり、植物性由来のプロテインです。
カゼインプロテインと同様に吸収速度が緩やかで腹持ちが良いため、ダイエット中の方に最適なのはもちろん、大豆に含まれるあ大豆イソフラボンによる美肌効果や代謝アップも期待できるため女性の方にもおすすめできるプロテインです。
このようにプロテインは、不足したタンパク質を補うという共通点がありますが、目的や効果によって適したプロテインが変わるため、用途に合わせて選ぶことが大切です。
育毛に効果的なプロテインとは?
プロテインそれぞれの特徴や効果はわかりましたが、育毛に効果的なプロテインはあるのでしょうか?
実は、ソイプロテインにはタンパク質を補うだけでなく、育毛効果が期待できると言われています。
ここでは、なぜソイプロテインが育毛に最適なのかを詳しく解説していきます。
ソイプロテインの育毛効果
ソイプロテインは主に大豆を原料としていますが、そこには「大豆イソフラボン」という成分が含まれています。これは女性ホルモンと似た性質を持ち、AGAの原因とされる5αリダクターゼという物質の働きを抑制する効果があるため、薄毛予防に効果的です。
また、大豆イソフラボンにはコラーゲンが多く含まれており、肌のハリツヤの維持に効果的であるため、頭皮環境の改善や育毛効果を期待することができると言われています。
そのため、育毛目的でタンパク質を摂取する方は、ソイプロテインから積極的に摂取するようにしましょう。
プロテインを飲む際の注意点
プロテインは、不足しがちなタンパク質を効率良く摂取するために有効的な栄養食品ですが、飲む際に気をつけるべき点がいくつかあるためご紹介します。
- 過剰摂取に気をつける
- プロテインに頼り切らない
- 生活習慣を見直す
注意点をしっかり抑えて、育毛や健康維持など目的に合わせてプロテインを有効活用しましょう。
過剰摂取に気をつける
プロテインでタンパク質を必要以上に摂取してしまうと、肝臓に負担がかかってしまうだけではなく、カロリーオーバーによる体重増加や腸内環境悪化による便秘などを誘発させる懸念があります。
また、過剰摂取により腎臓に負担がかかることで尿結石にも繋がる危険性も考えられますので、適量を守りほどよく飲むようにしましょう。
プロテインに頼り切らない
プロテインはタンパク質を効率的に摂取できる優れものですが、プロテインばかりに頼りきってしまうと偏った食事生活になり、薄毛やハゲの原因にもなり得るので本末転倒です。
日々の食事で十分なタンパク質を摂取できている人は、プロテインを飲む必要がないため、まずは日々の食事をタンパク質中心の栄養バランスの良い食事に変えることが大切です。
プロテインは、あくまでも不足したタンパク質を補う栄養補助食品であることを忘れないようにしましょう。
生活習慣を見直す
上記で紹介したように、ソイプロテインに含まれる大豆イソフラボンは、育毛効果や美容効果が期待できますが、育毛は、日々の生活習慣が最も影響すると言われています。
慢性的な寝不足を抱えていたりストレスを溜め込んでいると、いくらプロテインを飲んだところで改善は難しいでしょう。
そのため、プロテインで育毛効果を狙う前に、まずは生活習慣や食事を見直すところから始め、それでも改善されないようでしたら、1度専門家の方に相談することをおすすめします。
タンパク質の摂取量の目安は?
タンパク質は健康維持や育毛のために重要な栄養素ですが、人間は1日どれくらいのタンパク質を摂取することが望ましいのでしょうか?
ここでは、厚生労働省が報告している性別・年齢別のタンパク質摂取量の目安量を表にしたものを使って、タンパク質の必要摂取量について確認していきます。
表を見てみると、タンパク質は運動量によって必要な摂取量が異なり、男女共に10歳~20歳台を中心にタンパク質の摂取量はピークを迎え、その後は緩やかに必要なタンパク質量が減少していきます。
成人以降も男性は100g前後、女性は70g前後のタンパク質が必要となり、年齢が上がってもタンパク質の必要目安量はある程度キープしていることがわかります。
では、1日70~100gのタンパク質を摂取することはどれくらい大変なことなのでしょうか?
タンパク質が多く含まれる食品は?
1日あたりに必要なタンパク質摂取量がわかったところで、次はタンパク質が多く含まれている食材を見ていきましょう。
食材 | タンパク質含有量(100gあたり) |
---|---|
ささみ | 約25g |
鶏むね肉 | 約24g |
豚ロース | 約27g |
マグロ赤身 | 約26g |
さば | 約26g |
納豆 | 約17g |
パルメザンチーズ | 約44g |
卵 | 約16g |
白米 | 約6g |
プロテイン | 約15~20g |
表を見てみると、肉や魚は100gあたり約25g程度のタンパク質を摂取することができるため、非常に優秀な食材であると言えます。また、卵やチーズといった料理をする中でよく使われる食材にもタンパク質は含まれているため、気づかないうちに意外とタンパク質を摂取していることも考えられます。
しかし、毎日70g~100gのタンパク質を継続して摂取することは意外と難しいです。食事は、タンパク質だけではなく脂質や炭水化物といった栄養素もバランスよく摂取する必要があるため、タンパク質だけ取ることは身体に悪影響を及ぼしかねません。
そこで、プロテインが有効活用できるのです。プロテインは、コップ1杯あたりタンパク質を約15g~20g摂取できるため、朝食にプロテインを追加することや寝る前に1杯飲んでから就寝するといった活用方法で、手軽に必要なタンパク質量をカバーできるのです。
筋トレや運動は薄毛と関係する?
プロテインが薄毛の原因にならないことはわかったけれど、「筋トレや運動は薄毛にならないの?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
筋トレや運動が薄毛の原因となる医学的な根拠はないと言われています。
確かに、筋トレや運動をすることでテストステロンと呼ばれる男性ホルモンが活性化することは事実ですが、それが原因で薄毛になるということは医学的に証明されていないため、薄毛を恐れて運動や筋トレを辞める必要はありません。
むしろ、筋トレや運動は体の代謝をあげるだけでなく、血行改善や免疫力を上げる効果も得られるため、頭皮に良い栄養を行き届けられるというメリットがあります。
育毛に効果的なプロテインのまとめ
今回は、「プロテインを飲むと薄毛になる?」の真実と、育毛効果が期待できるプロテインと注意点についてご紹介してきました。
冒頭でも述べたように、プロテインと薄毛に明確な因果関係は証明されておらず、一概にハゲる原因だと断言することはできません。むしろ、プロテインはタンパク質であるため、脱毛どころか育毛効果も狙えるので、薄毛に悩んでいる方は試してみるのも良いでしょう。
しかし、あくまでもプロテインは栄養補助食品であるため、そればかりに頼り偏った食生活を送ってしまうと本末転倒ですので、まずは日頃の生活習慣を見直すことをおすすめします。
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