円形脱毛症の原因には自己免疫疾患やアトピー素因のほか遺伝などさまざまなものが挙げられますが、内臓の病気によって円形脱毛症が発症・悪化するケースも珍しくありません。
反対に円形脱毛症が原因で、内臓の病気を引き起こす場合はあるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では円形脱毛症と関連性の深い内臓の病気や、円形脱毛症の原因となる内臓の病気はあるのかといったことなどについて解説していきます。
目次
円形脱毛症が起因となって内臓の病気を発症することはある?
円形脱毛症が起因となって、その他の内臓の病気を引き起こす場合はあるのか気になる方もいると思いますが基本的にはありません。
円形脱毛症の原因としては「自己免疫疾患」が有力視されており、免疫系機能が異常を起こすことによって毛包を攻撃して円形脱毛症を引き起こします。
この自己免疫疾患による攻撃対象はあくまで毛包・髪の毛のため、円形脱毛症によって内臓の病気に発展することは考えにくいでしょう。
円形脱毛症は内臓の病気がきっかけになることはある?
円形脱毛症の原因にはさまざまなものが挙げられますが、そのなかには内臓の病気が原因となるケースもあるといわれています。
内臓の病気を発症することで身体の代謝やホルモンバランスに悪影響を与え、髪の毛の成長サイクルが乱れて抜け毛・脱毛につながるというメカニズムです。
では具体的にどのような内臓の病気が、円形脱毛症を引き起こすきっかけになるのでしょうか?
肝硬変/肝炎
円形脱毛症と関連性の深い内臓の病気として「肝硬変・肝炎」が挙げられ、これら肝臓の病気は肝機能低下によって栄養素の代謝やホルモンバランスの乱れを引き起こし、円形脱毛症につながる恐れがあります。
肝臓はホルモンバランスをキープする役割を持っているだけでなく、健康的な頭皮を維持するために必要な栄養素を生成する働きがあるため、肝機能が低下すると髪の毛の成長に必要な栄養素が不足してしまいかねません。
特に肝硬変によってアンモニアの代謝障害を引き起こすと、血中アンモニア濃度が上昇して髪の毛の生成に悪影響を及ぼすといわれています。
腎不全/腎炎
円形脱毛症を引き起こす可能性のある内臓の病気には肝臓疾患以外にも腎臓の病気もあり、例えば腎不全や腎炎は腎機能障害を起こす恐れのある病気です。
腎機能低下によって引き起こされる「尿毒症」は、毒素が体外に排出されずに蓄積するようになるため、結果的に髪の毛に必要な栄養素不足に陥って円形脱毛症につながります。
胃潰瘍/潰瘍性大腸炎
胃潰瘍や潰瘍性大腸炎になると消化管の炎症・潰瘍が原因となって、栄養素の吸収力が下がるケースも珍しくありません。
なかでも潰瘍性大腸炎に関しては「炎症性サイトカイン」と呼ばれる物質の分泌量が増加して、毛包にまで影響する可能性があるとされています。
消化管の炎症・潰瘍による栄養不足と炎症の原因物質である炎症性サイトカインによって、円形脱毛症を引き起こすというわけです。
甲状腺疾患
甲状腺とは新陳代謝や成長をコントロールするホルモンを分泌する内分泌器官で、甲状腺疾患に陥ることでも円形脱毛症を引き起こす場合があります。
例えば甲状腺ホルモンの過剰分泌で起こるバセドウ病や、反対に甲状腺ホルモンの減少で起こる橋本病などは、ホルモンバランスの乱れからヘアサイクルに影響を与えて円形脱毛症につながる可能性も否定できません。
さらに甲状腺機能低下症を発症すると甲状腺ホルモンの分泌量が減って代謝が低下し、髪の毛の成長に欠かせない栄養素が不足することで円形脱毛症へとつながります。
糖尿病
糖尿病はインスリンが十分に作用しないことで、血液中を流れるブドウ糖と呼ばれる糖が増えてしまう=血糖値が上がってしまう病気です。
糖尿病になると長期的に血糖値が高くなるため、血管や神経の傷害を引き起こして髪の毛に必要な栄養が行き渡りにくくなります。
その結果、円形脱毛症を発症するケースもあるようです。
一般的な円形脱毛症の原因と対処法
一般的な円形脱毛症の原因としては上記で触れた自己免疫疾患のほかに、アトピー素因や遺伝が深く関係しているといわれています。
またストレスも原因として挙げられますが、ストレスだけが円形脱毛症の起因になるとは考えにくく、その他の原因と複合的に絡み合って引き起こされる可能性が高いです。
ただしストレス過多に陥ると自律神経の乱れから血行不良を引き起こし、頭皮・髪の毛に必要な栄養素や酸素が行き渡りにくくなることで抜け毛が増える可能性はあります。
では円形脱毛症を改善するためには、どのような対処法を行なえばよいのでしょうか?
円形脱毛症の対処法①ストレス解消
上記で解説したようにストレスだけが円形脱毛症の原因になるわけではありませんが、ストレスによって抜け毛が増える可能性があることを考えると円形脱毛症とも決して無関係とはいえません。
そのため円形脱毛症を改善したいのであればストレス解消・ストレス対策は必須といっても過言ではなく、心身ともにできるだけ健やかな状態を維持することが大切です。
人によってストレス解消法は異なるため、「趣味に打ち込む」「お風呂にゆっくり浸かる」「感動系映画を観て涙を流す」など、各々の方法でストレス対策を行ないましょう。
円形脱毛症の対処法②生活習慣の改善
円形脱毛症の原因となる内臓の病気のなかには糖尿病が含まれますが、糖尿病は遺伝的な体質に過食や運動不足・肥満・ストレスなど不規則な生活習慣が起因となるケースが多いです。
特に脂質や糖分の多い食事ばかり摂っていると糖尿病の発症リスクを高めるだけでなく、皮脂を過剰分泌して頭皮環境を悪化してしまいかねません。
食事の内容を見直すとともに運動習慣を身につけることや、上記のようなストレス対策を行なって生活習慣を改善することが大切です。
円形脱毛症の対処法③発毛サロンに相談
円形脱毛症は専門クリニックで治療を受けることで早期改善が期待できますが、ほかにも発毛サロンに相談すれば適切な施術・ケアを受けられる可能性もあります。
発毛サロンのスーパースカルプ発毛センターでは、まず専属の発毛技師が頭皮の状態や性別・年齢のほか生活習慣をチェックして、1人ひとりに合わせた最適な施術・ケアを受けることが可能です。
サロン独自の製品や療法を使って頭皮環境の改善やヘアサイクルの正常化を行なうだけでなく、生活習慣面のアドバイスをしてホルモンバランスを整えることもできます。
円形脱毛症以外にも抜け毛や薄毛・フケ・頭皮のかゆみといった悩みにも対応しています。薬やサプリに頼らない発毛・育毛をご希望の方は、スーパースカルプ発毛センターにご相談ください。
円形脱毛症の原因となる内臓の病気や一般的な原因・対処法まとめ
円形脱毛症の原因となる内臓の病気としては、おもに以下のようなものが挙げられます。
・腎不全/腎炎
・胃潰瘍/潰瘍性大腸炎
・甲状腺疾患
・糖尿病
このほかにも円形脱毛症は自己免疫疾患やアトピー素因、遺伝・ストレスなどが原因となるケースが多いです。
内臓の病気を予防するためには、栄養バランスの取れた食事や質の高い睡眠など健康的な生活を送ることはもちろん、ストレスを溜め込まないのも大切なポイントになります。
円形脱毛症にお悩みの方は専門クリニックや発毛サロンに相談することをおすすめしますが、内臓の病気の可能性がある場合は早めに医師に診てもらいましょう。